パドヴァの市立美術館にジョットの十字架板絵が保存されています。このジョットの十字架絵の周囲の木枠には、リーフ模様の彫刻が施されています。

金箔が貼られていて、キリスト像が縁どられています。一時期は盛んに矩形のイコンの延長として、このような特殊な板絵が作られたそうです。それは200年ぐらいで姿を消したそうです。その後は、縁取りの意匠には、額縁としての装飾が明確に見ることができます。

それらはより洗練されてゴシック期の祭壇画の縁取りへとつながっています。13世紀の末、チマブーエはフィレンツェを中心に活躍しました。

彼の初期の作品で、十字架磔刑図や聖母子像には、ピザンティンからゴシック、そしてルネサンスに至る絵画の表現様式の中に発展がみられ縁取りには額縁の最初期といえるような原型を見ることができます。